先頃、北京市高等裁判所の行政判決文（２０１４）高行終字第１１９８号を受領し、当所が代理した無効審判審決取消訴訟で勝訴したことが分かった。 本件において、当所は無効審判請求人を代理した。 二審の結果、北京市高等裁判所は一審判決を取り消し、複審委員会の無効審決を維持し、専利権を全部無効とする判決を下した。

   本件は当所のクライアントにとって重大な意義を持つものである。本件の勝訴によって、当所クライアントは関連する民事権侵害訴訟において不敗の地位に立つこととなり、さらにはアメリカでの関連訴訟にもプラスとなる。 また、本件の訴訟当事者は全てタッチパネルや携帯電話業界の有名な会社であるため、業界にも大きな影響を及ぼすだろう。

   本件は「静電容量式タッチ・コントロール・パネルにおけるタッチ・コントロール・パターンの構造」実用新案に係わるものである。本件の無効理由は新規性・進歩性の欠如であり、争点はクレームの解釈であった。 一審判決がクレーム解釈の際、明細書に示されていない内容を導いてクレームの保護範囲を解釈したことに対して、二審判決はこの様なやり方を正すものであった。本判決は今後の専利権確認案件におけるクレームの保護範囲の解釈に指導的な意義を持つものである。