2018年全国知識産権局局長会議が北京で開催された。報告によると、2017年の発明専利出願は同期比14.2%増の138.2万件で、74.4万件が審査済で、権利付与までの期間は22ヶ月で安定している。PCT国際専利出願は同期比12.5%増の5.1万件、実用新案と意匠の出願数はそれぞれ168.8万件と62.9万件であった。国内(香港、マカオ、台湾を除く)の発明専利保有数は135.6万件で、一万人あたりの発明専利保有数が9.8件に達した。知財権保護に関する公衆満足度は2016年の72.38点から2017年の76.69点に上昇した。
中国知識産権局の申長雨局長によると、同局は2017年に、厦門、青島、深せん、長沙、蘇州、上海徐匯区など六つの地方で知財権総合管理改革を試行し、より効果的な知財権総合管理システムを模索した。「放管服改革」(訳注:行政のスリム化と権限委譲、監督管理能力の強化、サービス水準の向上という改革の略称)を推し進めたところ、1年間に合計58億元の専利関係料金が減免され、269.8万部の各種提出書類が減らされた。また、主要産業のイノベーションを促進するため、専利優先審査管理規則が制定、実施された。
そのほか、知財権に関する法律法規も完備化されている。例えば、『専利法改正(草案)』と『専利代理条例(改正草案)』が国務院常務委員会に報告された。『専利保護の厳格化に関する若干の意見』を着実に実行するため、26省が詳細の実施計画を作成した。広東、江蘇など各地が「航行護衛」、「雷霆」などのキャンペーンを展開し、展示会、電子商取引などの重要分野や重要な部分での権利侵害・不法行為を厳しく取り締まった。
また、同会議では2018年全国知財権部門の重点作業が手配された。例えば、発明専利と実用新案出願の成長率を7%前後、意匠出願数を今のまま、PCT国際専利出願の成長率を10%前後に安定させるよう専利出願を合理的で且つ適度に成長させることを促すこと。専利法改正を加速し、専利権侵害係争における調査・証拠調べ方法を完備化させ、権利侵害法定賠償金の上限を引き上げ、懲罰的損害賠償制度を確立すること。専利権侵害判定、偽物の認定など法執行の根拠を完備化させ、専利行政法執行手続きにおいて司法鑑定機関の機能を積極的に果たすことなどである。