欧州特許庁(EPO)が3月3日にブリュッセルで発表した2015年度報告によると、2015年に中国は2014年の4680件より22.2%増の5721件の専利出願をEPOに提出し、EPO出願伸び率が一位であった。
中国からの専利出願は主にデジタル通信、コンピューター技術及び電気通信技術など三つの分野に集まっている。2015年に、この三つの分野の割合が50%から57%に拡大し、デジタル通信分野では、華為公司がエリクソン社とクアルコム社を抜いて再びトップに立った。中興公司が四位に躍進し、サムソン、ノキアがそれに続いている。
中国企業の専利出願では、華為が1953件の専利出願で最も活躍した中国企業となり、中興公司が870件で二位となった。その他の上位企業にはシャオミ、テンセント、京東方、中国電信科学技術研究院及びアリババが名を連ねている。
全体的に見ると、EPOは2015年に計27.9万件の専利出願を受理し、2014年の27.4万件よりやや成長した。中国のほか、米国企業からの専利出願数も大きく増加した。38のEPO加盟国の専利出願数は2014年とほぼ同じ水準であった。
2015年は、医療技術が再び専利の最多出願分野となり、2014年より11%増加した。その他に「エンジン、ポンプ及びタービン」、「製薬」、「計測」及び「コンピューター」などの分野も著しい成長を遂げた。グローバル企業では、フィリップス社がEPO専利出願数ランキングの一位に輝き、次いでサムソン、LG、華為、シーメンス社となっている。
EPO長官は、「EPOで受理した専利出願数が大幅に増加したことは、EUが依然として世界的イノベーションセンターであり、魅力ある技術市場でもあることを示しており、企業や発明者が欧州市場で高質な専利保護を求めていることも反映している」と語った。