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中国裁判所の知的財産権案件の法律適用に関する年次報告(2025)(不正競争防止など案件の要旨)

時間:2026-06-30

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先頃、中国最高裁判所は中国裁判所の知的財産権案件の法律適用に関する年次報告(2025)を発表した。不正競争防止などに係わる一部の案件の判決要旨を以下のとおり紹介する。

1. 専利権の返還は技術秘密侵害案件における侵害停止の責任の取り方
【判決要旨】行為者が許可を得ずに他人の技術秘密について専利を出願し、かつ当該専利の技術案に対して実質的な技術的貢献をしていない場合、当該専利出願権又は専利権は法により返還されるべきである。技術秘密の権利者が技術秘密侵害紛争案件において、専利出願権又は専利権の帰属を明確に主張しないものの侵害停止を請求している場合、裁判所は説明の上で、侵害停止の責任の取り方として専利出願権又は専利権の返還を言い渡すことができる。

2.刑事・民事責任を問われる営業秘密侵害案件における民事権侵害認定と共同侵害責任の分担
【判決要旨】1.営業秘密侵害民事紛争案件において、刑事訴訟と民事訴訟では立証基準などが異なる。検察による不起訴決定又は捜査機関による案件取下げ決定は、必ずしも民事での侵害が成立しないことを意味するものではない。権利者が侵害事実の「高い蓋然性」を立証し、かつ被疑侵害者が反証を提出しない場合、裁判所は営業秘密の民事での侵害行為の成立を認定することができる。2.営業秘密の共同侵害案件での賠償責任は、主観的な故意、行為の情状、地位や役割などの要素を総合的に考慮し、各侵害者の責任を具体的に認定すべきである。悪意が明らかで、侵害を主導し、主要な利益を得た主たる侵害主体については、法により権利者の損失に対する全部の賠償責任を負わせることができる。過失の程度が軽く、関与度が低く、補助的な役割を果たしたに過ぎない二次的な侵害主体については、一定の範囲内で連帯賠償責任を負わせることができる。

3.業界団体による事業者の独占行為の認定
【判決要旨】業界団体が、その設立、招集、指導、計画、操作、指示、発起などの行為を通じて、独占協定の締結又は実施の決定的又は主導的役割を果たした場合、独占禁止法で禁止されている行為に該当し、業界団体が当業界の事業者を組織して独占行為を行ったと認定されるべきである。

4.初回商業利用の期間経過抗弁の審理
【判決要旨】被疑侵害者が案件に係わる集積回路配置図設計が法定要件を満たさないと主張する場合、裁判所は当該配置図設計が法的依拠を有するか、侵害訴訟において保護を受けるべきかなどを法により審査することができる。記録上の証拠に基づき、案件に係わる配置図設計の登録申請日が初めての商業利用の日から2年以上経過し、『集積回路配置設計保護条例』第17条に定める登録要件を満たさない場合、裁判所はこれを保護しない。

5.技術契約の性質及び訴訟提起理由の審査と判断
【判決要旨】当事者が締結した契約に、加工請負、建設工事の内容、並びに一方当事者が技術的知識をもって相手方の特定技術問題を解決するための技術サービス内容が含まれており、双方の係争の主要内容が技術サービスの履行である場合、訴訟提起理由は技術サービス契約に係る紛争と確定されるべきである。

6.「内部者と外部者の共謀型」の営業秘密侵害行為及び違法所得額の認定
【判決要旨】外部者が高額報酬、上級職などの条件で営業秘密権利者の従業員又は競業避止義務を負う者を誘いこんで営業秘密を取得させ、守秘義務を負う行為者が職権上の便宜を利用して、合法的に知り得又は保有する営業秘密の内容を開示し、あるいは他人の不正使用を許可する行為は、営業秘密侵害行為に該当する。秘密保持義務に違反して営業秘密を売却していることを知りながら、なおその技術案の調整・改良を支援する行為は、営業秘密侵害罪の共犯に該当する。営業秘密の開示、又は他人への使用許可により得た顧問料、サービス料、指導料などの財産又はその他の財産上の利益は、いずれも違法所得に該当する。

(出所 中国最高裁判所の公式サイト)