中国国務院新聞弁公室は、2023年1月16日に記者会見を開催し、2022年の知的財産権活動について紹介した。
一、主なデータ
専利について、一年間に79万8000件の特許、280万4000件の実用新案、72万1000件の意匠に権利付与した。PCT国際特許出願7万4000件を受理した。専利拒絶査定不服審判6万3000件、無効審判7900件について審判終了した。中国出願人のハーグ協定に基づく国際意匠登録出願は1286件であった。2022年末現在の中国の特許有効数は421万2000件で、このうち国内(香港、マカオ、台湾を除く)特許有効数は328万件であった。一万人当たりの高価値特許保有数は9.4件に達した。
商標について、一年間に617万7000件の商標が登録された。商標異議申立16万9000件を審査した。各種の商標審判案件41万2000件を終了した。国内出願人からマドプロに基づく国際商標登録出願5827件を受理した。2022年末現在の中国の有効商標登録数は4267万2000件であった。
地理的表示について、一年間に5件の地理的表示製品を認可した。団体商標・証明商標としての地理的表示514件、地理的表示専用標識を使用できる市場主体6373社の登録を認可した。2022年末現在の地理的表示製品の認可数は累計2495件で、団体商標・証明商標として認可された地理的表示登録数は累計7060件であった。
集積回路設計図について、一年間に9106件の集積回路設計図に証書を交付した。2022年末現在で集積回路設計図累計6万1000件に証書が交付された。
知的財産権の保護・活用について、一年間に専利権侵害紛争行政案件5万8000件、権利保護支援申請7万1000件を処理した。紛争調停8万8000件を受理した。専利・商標質権融資項目が2万8000件、質権融資総額が4868億8000万元に達した。
二、主な特徴
第一に、有効特許が数量品質ともに向上した。中国は世界で初めて国内特許有効数が300万件を上回った国となり、このうち高価値特許の保有数が前年同期比24.2%増の132万4000件で全体の4割超を占めた。世界知的所有権機関が先頃発表した『世界知的財産権指標』報告書に中国の特許有効数が世界一であることが示されている。
第二に、国内企業のイノベーション力が高まり続けている。2022年末現在で有効特許を保有する中国国内企業は35万5000社であり、前年より5万7000社増加し、保有する有効特許は前年同期比21.8%増の232万4000件であった。このうちハイテク企業・「小巨人」企業(注:専門化、精細化、特色化、斬新化の特徴を備えた中小企業の中でも特に優れた企業)が保有する有効特許は151万2000件で、国内企業の保有数全体の65.1%を占め、前年同期より0.5ポイント増加した。
第三に、デジタル分野の技術革新が日増しに活発化している。世界知的所有権機関が規定した35の技術分野別の統計によると、2022年現在で、中国の情報技術管理、コンピューターテクノロジーなどデジタル技術分野の有効特許数の成長が最も速く、それぞれ前年同期より59.6%と28.8%増加した。デジタルエコノミーのコア産業の特許権付与数は同期比17.9%増の32万5000件であり、専利の蓄積が継続的に強化されている。
第四に、知的財産権による質権融資制度がより多くの中小零細企業に恩恵をもたらした。2022年、一年間の専利・商標による質権融資総額が初めて4000億元を上回り、3年連続で40%超の成長率を維持した。恩恵を受けた2万6000社のうち70.5%が中小零細企業であり、そのコロナショックへの対応と安定した健全な発展に実質的な利益をもたらした。
第五に、外国出願人の中国知的財産権数が着実に増加している。2022年末現在の外国出願人の中国特許は同期比4.5%増の86万1000件で、外国企業5万8000社にかかわり、前年より2000社増加した。外国出願人の中国有効商標は同期比5.9%増の203万件であった。高水準の対外開放をサポートする上で、知的財産権の働きが徐々に顕在化している。
(国務院新聞弁公室から翻訳)