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著作権及びその関連権利の保護を如何に強化するか 最高裁が意見募集

時間:2020-09-28

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中国最高裁判所は8月5日、『最高裁判所による「著作権及びその関連権利の保護の強化に関する意見(意見募集稿)」について意見を募集する通知』(以下、「意見」という)を公布した。意見は五つの部分、15条から成る。

意見は、著作権の保護を着実に強化し、文化の繁栄と発展を促進するとし、複雑度によって案件を分けて処理するパイロットプロジェクトを推進して、著作権及びその関連権利の係争の審理期間を大幅に短縮させるとしている。

案件の推定について、意見は、推定規則を最大限に活用して権利者の訴訟、権利保護上の負担を減らすとしている。具体的には、当事者の関係権利の存在を合理的に推定し、署名に基づき関係権利の帰属を推定し、権利者の証拠提出の負担を減らし、合法的な使用であると主張する場合は証拠を持って証明すべきであるとしている。

意見は、サイバー空間、実市場及び新興分野の保護の強化を強調している。具体的には、インターネット、人工知能、ビッグデータなどの先端分野の技術の進化に適応し、司法保護上の新しいニーズに積極的に応え、著作権の対象の相対的な閉鎖性と権利の相対的な開放性との関係を円滑に取り扱い、法に従ってスポーツイベントのインターネットライブ配信、オンラインゲーム生配信などに関する新しいタイプの係争を審理し、新興業界の規範的な発展を促進する。

権利侵害や海賊版の取締りについて、意見は、偽物・海賊版製品及びその専用工具の廃棄、権利者の損失の十分な補填、あらゆる面での権利侵害の防止という三つの措置で権利侵害と海賊行為のリスクを排除し、権利侵害行為を効果的に防止するとしている。

最後に、意見は、虚偽訴訟に対する罰則を強化し、誠実な訴訟メカニズムの完備化を促進し、当事者を誠実な訴訟に導き、不誠実な訴訟行為を厳しく取り締まり、利益目的の投機的な訴訟行為を強力に取り締まるとしている。