中国国家知識産権局は4月3日、『地理的表示専用標識使用管理規則（試行）』（以下、『規則』という）を公布した。中国の地理的表示保護を強化し、地理的表示専用標識の使用を統一化、規範化させるため、『規則』は中国の地理的表示専用標識の適用範囲と様式、管理機関の職責、使用者の義務、合法的な使用者、使用上の要求、使用者の表示方法、合法的な使用者に対する監督管理などについて詳細に規定している。『規則』の規定によれば、国家知識産権局が地理的表示専用標識の使用と管理規定を統一的に制定し、地理的表示専用標識使用の監督管理を組織して実施し、地方知的財産権管理部門が地理的表示専用標識の使用に関する日常的な監督管理業務を行う。 

『規則』は次のように規定している。地理的表示保護製品及び団体商標・証明商標として登録された地理的表示は、地理的表示専用標識を使用する場合、地理的表示専用標識の指定箇所に統一社会信用コードを表記すること。国外の地理的表示保護製品は、地理的表示専用標識を使用する場合、地理的表示専用標識の指定箇所に販売業者の統一社会信用コードを表記すること。地理的表示保護製品は、地理的表示専用標識を使用する場合、地理的表示専用標識と地理的表示名称を両方とも使用し、併せて製品のラベル又は包装上にその地理的表示標準コード又は承認公告番号を表記すること。団体商標・証明商標として登録された地理的表示が地理的表示専用標識を使用する際、地理的表示専用標識と同団体商標・証明商標をともに使用し、併せて商標登録番号を表記すること。 

また、『規則』は次のように強調している。地理的表示専用標識の合法的使用者が関連基準、管理規範又は関連使用管理規則に従って生産活動を行わず、又は2年間地理的表示保護製品上に専用標識を表記しなかった場合、知的財産権管理部門はその地理的表示専用標識の使用資格を停止する。承認公告されずに地理的表示専用標識を無断使用し又は偽造し、若しくは地理的表示専用標識に類似して誤解されやすい名称又は標章、消費者の誤解を招く虞のある文字や模様の標章を使用して、当該製品が地理的表示保護製品であると消費者に誤認させる場合、知的財産権管理部門と関係法執行部門は法律・法規、関係規定に従ってこれを取り締まる。『規則』によると、従来の地理的表示専用標識の使用過渡期間は2020年12月31日までとし、2020年12月31日以前に生産された従来の標識を表記した製品は引き続き流通してよい。 

国家知識産権局知的財産権保護司の関係責任者によると、『規則』の公布は国家知識産権局が中央政府の機構改革の主旨を貫徹し、原産地地理的表示の統一認定作業を強化するための重要措置である。各地方知的財産権管理部門は地理的表示専用標識の更新作業を着実に推進し、地理的表示専用標識の審査業務を一層厳格化、規範化し、専用標識使用の日常の監督管理と動的管理を強化して、地理的表示保護の水準を継続的に向上させ、経済社会の高品質な発展を促進する必要がある。