中国国家知識産権局の情報によると、2019年に中国の知的財産権運用システムの効果が明らかとなった。全国での専利権の譲渡、使用許諾、質権などの運用は30.7万回で、専利と商標の質権融資総額がそれぞれ前年同期比21.3%と23.8%増加し、合計で1515億元(人民元、以下同じ)に達した。
2019年の知的財産権運用成果として、知的財産権運用サービスシステム構築の重点都市が26に増えたこと、初の全専利構成資産の証券化商品の発行に成功したこと、一連の重要な知的財産権運用プロジェクト・プラットフォームが続々と実施に移されたことも挙げられる。
国家知識産権局によると、重点都市は模範的な役割を果たしている。2019年に26の重点都市で譲渡、使用許諾、質権融資などの専利権の運用が11.1万回行われた。全国の36%を占め、同期比29.8%増加し、全国専利運用推進への貢献度は47.1%にも達し、全国知的財産権運用の主な成長エンジンとなった。26の重点都市では一年間に同期比34%増の3053回の専利質権融資が行われた。全国の43.2%を占め、融資総額は442億元であり、また2019年末現在で計2.3万社の中小企業に知的財産権信託管理サービスが提供されている。
各種の運用試行プロジェクトが着々と推進されている。2019年に政府財政資金で設立された知財運用基金は23であり(重点都市で設立された基金を含む)、これらの基金は計197のプロジェクトに投資され、投資額は大幅にアップし、中核的な知的財産権を持つイノベーション型企業と発展潜在力を持つ知的財産権サービス機構の多くがその融資の支援を受けた。2019年末現在で、9つの国家レベル知的財産権実施プラットフォーム(センター)が各種知的財産権12.1万件の取引を行い、その登録ユーザー数は28.4万に達し、8577のイノベーション主体にサービスを提供し、38.9億元の各種知的財産権取引を成功させた。
実績管理面において、中国国家知識産権局と中国財務省が2019年に第三者機関に依頼して知的財産権運用サービスシステムを構築した第一陣8つの重点都市について中期実績評価を行ったところ、現地調査と総合評定を経た後、すべての都市が合格して残りの資金の支援を滞りなく獲得した。