植物品種権国際申請プラットフォームが2017年11月15日、中国でスタートした。
植物品種権オンライン申請システムはPRISMAと略称し、国際植物新品種保護連盟(UPOV)が2017年1月に構築したオンライン出願システムであり、その主旨は、各国・地域における育種家の品種権保護申請に利便性を与えることにある。「中国は2017年7月に上記システムを利用できるようになった。このシステムは国内の品種権申請人による国外申請、そして国外の良種の国内への導入に、便利なパイプとなる」と農業部種子管理局の周雲龍副局長は語っている。
中国の育種家は上記システムにアクセスすると、その申請データが規定のフォームにて各国の植物品種保護オフィスに伝送される。同様に、国外の育種家も同システムを利用して中国に品種保護を求めることができる。例えばPRISMAシステムを利用して中国でカキチシャ、バラ2つの作物の品種権を求めることができる。
中国は1997年に『中華人民共和国植物新品種保護条例』を公布し、1999年4月23日に39番目のメンバーとしてUPOVに加盟した。20年来、申請件数は年々増え続け、2016年の申請件数は3000件弱で、年間申請件数国別ランキングの一位に安定している。しかし、合計2万件超の品種申請のうち、国外からの申請が比較的少なく、国外へ申請される国内品種権は更に少ない。植物品種権国際出願プラットフォームは中国育種家が国外の品種権を求めることにも、国外の育種家が中国の品種権を求めることにも、便利なプラットフォームとなるだろう。
また、農業部科学技術発展センターはEU植物新品種保護局と「中国・欧州植物新品種保護戦略協力合意書」に調印し、植物新品種保護制度の構築、受理・審査プロセス、品種テスト技術研究、新品種展示実演、品種権保護などをめぐり、三年間にわたって協力と交流を行い、中国の植物新品種保護事業をさらに全面的に前進させた。