7月21日に北京で開催された「一帯一路」(訳注:中国が提唱しているアジアから欧州に連なる大規模経済圏構想)に関する知財権ハイレベル会議の情報によると、今年1~6月、国家知識産権局(SIPO)は発明出願55.3万件、実用新案出願68.3万件、意匠出願28.7万件を受理した。
「一帯一路」戦略の推進に伴って、中国と関係国・地域間の知財権活動が日ごとに活発になっている。統計によると、2015年に、中国は「一帯一路」関係15カ国で専利出願3287件を提出し、一方、関係41カ国は中国で専利出願3127件を提出した。
今回の会議は、「包容、発展、協力、ウィンウィン」をテーマに、「一帯一路」という重大な提唱を実行し、知財権に基づくイノベーションと経済発展の促進に関する関係国の経験を共有し、知財権能力の開発、インフラ整備や公衆意識の向上について関係国間の協力を強化し、関係国・地域におけるイノベーションの発展や繁栄進歩を促進することを旨としている。会議では「一帯一路」知財権協力の強化に関する共同提案が採択された。
国家知識産権局の申長雨局長は「中国の知財権制度の構築と完備化は、知財権保護の持続的な強化、専利の運用化の促進を通じて、良好なイノベーション環境作りやイノベーション意欲の刺激にプラスとなり、また良好な法律環境は海外からの起業投資の誘致にもプラスとなっている」と発言した。
情報によると、会議には、「一帯一路」関係50カ国の知財権主管部門の責任者、湾岸協力会議などの地域組織の代表者、関係国の企業や学術界の関係者及び中国国内の関連部門や知財権サービス機構の代表者ら約300人が参加した。会議では、国際知財権法律の枠組みを広く利益共有でき、包容、均衡なものとなる方向へと発展させることや「一帯一路」における知財権協力のビジョンなどの複数の課題について、掘り下げた議論が行われた。