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工商総局:2015年中国の商標出願数は287.6万件

時間:2016-05-12

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    4月19日、国家工商総局の劉俊臣副局長は、2015年の中国の商標出願数は2008年の4.12倍に当たる287.6万件で、14年連続世界一位になったと述べた。

 国務院新聞弁公室で当日開かれた記者会見において、劉副局長は次のように語った。中国は2008年に知財戦略を実施して以来、商標ブランド構築で飛躍的な発展を遂げた。WIPOによると、中国の年間商標出願数は世界全体の三分の一を占めている。今年第一四半期までに、中国の商標出願数は累計1913.7万件、有効商標登録数は1074.55万件となった。

 また、商標登録の国際化が進む中、2015年のマドリッドプロトコルに基づく国際登録出願は、国内出願人による外国への商標登録出願が2321件、外国出願人による中国を指定国とする商標登録出願が24849件であり、マドリッドプロトコルの加盟国の中でそれぞれ6位と1位である。

 中国の商標ブランドの資産化運用能力も徐々に強化されている。2015年には計970件の商標質権登録が行われ、これを用いて企業は合計300億元弱の融資を受けている。

 しかし劉副局長は次のような見解も述べた。現在中国と世界の商標ブランド強国との差はまだ大きい。第一に、中国企業の平均的な商標所有数が少ない。2015年末現在で、中国の市場主体一万軒あたりの有効商標所有数は1335件であるのに対し、アメリカは3000件超、韓国は2000件超である。第二に、中国は世界的に有名な商標ブランドが比較的少なく、国際競争力が弱い。先進国の出願人が海外へ商標登録出願する割合は35%~75%であるのに対し、外国へ商標登録出願する中国企業はわずか5%弱である。第三に、商標登録出願の産業構造を改善し、サービス業における商標出願の割合を高める必要がある。

 劉副局長は、これからは商標ブランドの国際競争力を高め、商標登録の利便性を向上させると共に、商標先駆け登録行為を厳しく取り締まり、よりよい市場環境と消費環境を作り、商標専用権と消費者の合法的な権益を守ると述べた。