中国最高検察庁は2月8日に「法に基づく知的財産権司法保護の強化 イノベーション型国家建設の保障」と題する記者会見を開き、最高検知的財産権検察オフィスの鄭新倹主任が、最高検は今後知的財産権検察オフィスを順次設置すると述べた。
2020年11月、最高検は検察官の案件処理専門機構として知的財産権検察オフィスを設置し、知的財産権の刑事、民事、行政の検察機能の最適化と統合を全体的に推進し、知的財産権の総合的な保護を強化するとした。このほか、最高検は一年にわたって北京、天津、上海など八つの省・市の検察機関で知的財産権検察機能の集中的かつ統一的な試行プロジェクトを実施しており、その経験を速やかに総括し、条件が整い次第、徐々に推進し、知的財産権検察機能を最適化し、統合して、知的財産権に対する司法保護のレベルを向上させる予定である。
鄭新倹主任によると、近年検察機関は知的財産権侵害事件の取り締まりに大いに力を入れてきたが、人々の司法に対する期待との開きは尚も大きい。知的財産権検察オフィスを設置し、知的財産権の刑事、民事、行政の検察機能を統合することは、人々のニーズに応じ、検察の職務遂行を強化し、検察の「コンビネーションブロー」を効果的にし、知的財産権の総合的、多層的、全面的な司法保護を実現するものである。
知的財産権業務は専門性の高いものであり、特にインターネット情報技術の発展により、知的財産権検察業務のより一層の専門化が求められている。ネットワーク情報化時代に突入してから、知的財産権侵害の手口が一新し、隠蔽性や組織性が強まり、知的財産権犯罪にハイテク化、インテリジェント化、産業化、連動化という特徴が現れ、知的財産権保護がより一層難しくなっている。知的財産権検察オフィスの設立は、新しい情勢、新しいニーズに対応するために、専門化した機構を実現し、これによって高レベル人材チームの構築、検察業務の品質と効率の向上を推進し、検察機関の知的財産権保護機能を更に発揮させるものである。
また、最高検が知的財産権検察オフィスを設置することは、全国の検察機関の知的財産権検察業務に対する統括、指導の強化、制度整備の強化、知的財産権検察の職務遂行の強化、知的財産権検察の案件処理の規範化、知的財産権検察業務における難題の検討・解決の促進、検察全体の職務遂行能力の更なる向上、知的財産権強国建設への奉仕の更なる向上にも資するものである。