北京市高級裁判所の寇昉所長は9月24日に北京市第15期人大常務会第24回会議(以下、会議という)で『知的財産権裁判活動についての報告』を紹介し、2016年から2020年上半期までに、北京市の裁判所が知的財産権案件241686件を新規に受理し、225557件の裁判を終了し、いずれも30%以上の年間伸び率であったと述べた。
北京の裁判所の知的財産権案件は種類が多岐にわたり、数は全国トップで、専門管轄機関として毎年1万件以上の専利、商標に関する権利付与・権利確認行政案件を受理しており、2019年は年間受理数が23041件で、初めて2万件を上回った。
北京市の裁判所は市場価値に基づいて知的財産権侵害賠償額を定め、賠償額とその知的財産権の種類、イノベーションのレベル及び市場価値と適応させ、権利者が最大限の損害賠償を得られるよう的確に保障している。平均賠償額はこれまでの5年間に比べて大幅に増えた。
また、北京市の裁判所は審理の効率を上げ、権利保護にかかる日数が長いという難題を解決した。技術調査官作業メカニズムを構築し、三つの等級の裁判所での共用を実現した。財産保全、行為保全、証拠保全などの暫定措置の適用を強化し、司法救済の適時性、利便性、有効性を向上させている。
北京市の裁判所の専利案件の平均審理日数は274.5日で、米国裁判所の29ヶ月や欧州連盟裁判所の18ヶ月より遥かに短く、特に発明専利一審案件の審理効率は世界の評価対象都市の中で一位である。