中国国家版権局法執行監督管理部の趙杰部長は、11月24日に北京で、「剣網2017」キャンペーンの実施以降、5.5万個(回)のウェブサイトを検査し、権利侵害・海賊版サイト1655個を閉鎖し、権利侵害・海賊版リンク27.48万件を削除し、権利侵害・海賊版製品151万点を押収し、オンライン権利侵害案件314件を立件調査し、公安部門と共同で刑事案件37件(被害総額6900万人民元)を取り調べたことを明らかにした。
同日、中国国家版権局は北京で「剣網2017」キャンペーンの実施成果を次のように説明した。
趙杰部長によると、2005年に始まり13回目となる今回の「剣網キャンペーン」は、主に映画作品、ニュース作品、APP分野及び電子商取引プラットフォーム上の著作権について取締りキャンペーンを展開し、重大案件の摘発を足がかりに、関係案件を摘発し、一部のウェブサイトを閉鎖させ、不法行為者を処分することで、オンライン権利侵害行為を効果的に取り締まり、侵害者を震撼させた。
2017年の重大、重要案件は次の通りである。天津市の「吉吉映画館」による著作権侵害案件。被告人に懲役3年6ヶ月、罰金40万元を併科した。江蘇省が摘発した「迅播映画館」の著作権侵害案件。同ウェブサイトが3万本以上の映画作品を違法配信し、主犯格の容疑者が800万元余りの不法な利益を得た。上海市が摘発した「匯智贏家」APP案件。罰金10万元の行政処罰を科した。広東省が摘発した「携帯電話でのテレビ中継視聴」APPの海賊版案件。同APPは国内外146テレビチャンネルの中継番組を集めていた。江蘇省の淘宝網ネットショップ「剣鋒時代」での海賊版図書販売案件。趙氏に懲役3年、罰金80万元を併科した。安徽省が摘発した謝氏による淘宝網ネットショップでの海賊版図書販売案件。情報によると、同ネットショップの不法な売上は1千万元を超えている。
趙杰部長は、「ネットワーク技術が作品を創作する者と広める者との従来の分業を壊し、作品の伝播手段の明確な状態をなし崩しにし、コンテンツ・プロバイダーと技術サービス・プロバイダーとの線引きを無くし、「一対一」の伝統的な作品使用許諾方法を壊し、権利侵害・海賊版の認定に法的にも技術的にも難題をもたらした。著作権保護制度が新しい挑戦に直面している。ネットは既に著作権保護の主戦場となっている」と率直に語った。
近年、オンライン著作権問題が注目を浴びるようになり、各級裁判所が受理した知財権案件のうち、著作権侵害案件が50%を超えており、更にその半数以上がオンライン著作権紛争案件である。