2003年7月、徳爾国際家具股?有限公司が第19類の「床板」など商品について「BMW」商標を出願した。これに対し、BMW社は異議申立を提出したが、商標局に認められなかった。BMW社は商標評審委員会に不服審判を請求した。

      2012年10月、商標評審委員会は審決を下し、上記被異議商標の登録を取消した。

      審決では、商標評審委員会は次のように認定した。BMW社の引用商標「BMW」が先登録商標であり、その指定商品「自動車」などは被異議商標の指定商品「床板」などと同一又は類似の商品ではないため、『商標法』第13条第2項に該当するというBMW社の主張は妥当である。本件においてBMW社の提出した証拠は、引用商標「BMW」が被異議商標の出願日以前に、既に自動車において馳名商標と言える程の知名度を有していたことを証明できる。本件証拠を総合的に勘案した上で、「BMW」を第12類の自動車商品における馳名商標として認定する。被異議商標はBMW社の「BMW」引用商標と完全に同一で、他人の馳名商標を複製したものであり、これを登録し使用させると、消費者をミスリードして、被異議商標を付した商品が異議申立人又は異議申立人の関連会社に由来すると誤認させ、異議申立人の合法利益に損害を与える虞がある。よって、被異議商標の登録は商標法第13条第2項の規定に違反し、その登録を拒絶すべきである。

      本件の担当代理人は弊所商標弁理士徐初萌及びそのチームメンバーである。

      ＊『商標法』第13条第2項

      非同一若しくは非類似の商品について出願した商標が、既に中国で登録された他人の馳名商標を複製、模倣若しくは翻訳したものであり、公衆をミスリードして当該馳名商標登録者の利益に損害を与える虞がある場合、その登録を拒絶し、かつその使用を禁じる。