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北京知的財産権裁判所が『商業秘密侵害民事訴訟の挙証例』を公布

時間:2021-12-10

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先頃、商業秘密侵害民事訴訟における挙証難問題を効果的に解決し、当事者がよりよく挙証責任を果たすよう指導し、技術革新企業のコア・コンピタンスを保護するために、北京知的財産権裁判所は『商業秘密侵害民事訴訟の挙証例』(以下、『挙証例』という)を公布した。権利の基礎、権利侵害行為、民事責任の請求、手続項目などの面から当事者が訴訟において積極的かつ効果的な挙証を行うように指導している。

北京知的財産権裁判所の宋魚水副長官は、「『挙証例』は現行法をもとにし、関連企業からの意見を幅広く募り、商業秘密保護のプロセス全般にかかわる規定をまとめ、整理し、4部に分けて11の方面から商業秘密侵害民事訴訟の挙証例を示している」と紹介している。

『挙証例』は中国の不正競争防止法と『最高裁判所の商業秘密侵害民事案件の審理における法律適用に関する若干問題の規定』などの法律及び司法解釈に基づき、『北京市高等裁判所の知的財産権民事訴訟証拠規則ガイド』などの関係規定を参考にし、商業秘密保護の各方面にかかわる規定をまとめ、整理しており、権利の基礎、権利侵害行為、民事責任の請求、手続項目の4部の内容を含んでいる。商業秘密の法律要件、一般的な権利侵害行為の特徴、権利侵害行為の抗弁事由、損害賠償の挙証責任と認定、懲罰的賠償の考量要素、訴訟保全、弁護士調査命令、刑事と民事の交差などの問題に焦点を当てて手引きしている。