先頃、北京知的財産裁判所は記者会見を開き、同裁判所の技術調査官制度の10年間の運用状況について紹介した。これまで10年間、北京知的財産裁判所は技術調査官の「民事・行政案件並行処理」システムの積極的な模索を進めた。累計306人の技術調査官が選任され、技術関連案件4500件以上で事実関係の解明に参与し、175件の案件で保全・事実調査に参加し、3000本以上の技術調査意見書を出した。これにより、国家の科学技術の進歩や国際競争力に関わる重大な難解・複雑案件の公正かつ効率的な審理が実現し、イノベーションに対する司法保護の強化が示された。
全国初の知的財産専門裁判所として、北京知的財産裁判所は2014年の設立以来、技術関連案件3万3000件を受理し、3万1000件の裁判を終了した。日常業務において、同裁判所の技術調査官は専利の民事訴訟・行政訴訟の両方の審理に参与し、技術的事実の認定基準を統一することで、矛盾や紛争を実質的に解決している。「四位一体+シンクタンク相談」の連携メカニズム、専門陪審員、技術調査官、司法鑑定人、専門家補佐官が共同で参与する「四位一体」となった全面的で多層的な技術的事実解明メカニズム、中国科学院・中国工程院の学士院会員14名で構成されるイノベーション保護専門家委員会を設置し、「学士院会員によるナビゲート、専門家によるリーダーシップ、技術調査官によるサポート、多方面からの補佐・支援」という多元的な協同体制の形成を推進している。
規範化された制度体系をより一層健全化するため、北京知的財産裁判所は現行の制度体系に基づき、このほど技術調査官管理規則、技術調査官リソース共有メカニズムの業務規範などを制定し、技術調査官の任命形態として「専任、非常勤、臨時招聘」の3種類を新たに設けるとともに、「技術調査意見の不一致」に対する処理ルールを初めて提示した。複数の技術調査官の運用メカニズムを明確にし、「技術調査意見の採用」手続きを詳細化した。「職務履行保障」条項を新たに追加し、初めて「退任後の忌避要件」を明確にし、「権限と責任の明確化、手続きの規範化、管理の秩序化」を実現した。また、重大な難解・複雑案件や多分野に関わる案件では、「技術調査官2人」を配置し、技術的事実の解明の複雑度によって分けて案件を処理し、技術調査の人材を効率的に活用している。
今後、北京知的財産裁判所は新たな質の生産力発展のニーズに応え、専利権の付与・確認に係わる行政案件と民事侵害訴訟の協同審理メカニズムを改善し、集積回路、人工知能など重点分野における技術的事実の解明を強化し、知的財産権司法保護の質と効果を全面的に向上させ、新たな質の生産力発展に的確なサービスを提供する。
(出所 中国共産党機関紙「人民日報」の公式サイト「人民網」)