欧州特許庁は2019年に中国からの専利出願1万2247件を受理した。同期比29.2%増で、出願国の中で伸び率がトップであった。2020年に中国は初めてフランスを抜き、同局の四番目の専利出願大国となった。中でもデジタル通信、コンピューター技術分野の専利出願数が大幅に増加し、中国全体の専利出願数の増加を促している。
データによると、2020年に中国が欧州特許局に提出した専利出願の三大分野はデジタル通信、コンピューター技術、及び「電気機械、計器、エネルギー」分野であり、うちデジタル通信分野の出願数は欧州特許局が受理した同分野の専利出願全体の26.5%を占めている。また同年に中国出願人が提出した医療技術分野の専利出願は同期比34.4%増の414件であった。
企業別では、ファーウェイは3113件の出願数でLGやクアルコム、エリクソンを抜いて2位となった。このほか、中国企業のOPPO(欧珀)、シャオミ(小米)、BOE(京東方)、ZTE(中興通訊)も欧州特許局の専利出願人上位50社にランクインしている。
業界関係者は、企業の技術革新力を評価する基準において、専利の数と質は重要な指標であると語る。ファーウェイを例にとると、2020年末現在、研究・開発に携わるスタッフは10万5千人で、スタッフ全体の53.4%を占めており、また2019年の研究開発費は1317億人民元で、年間収入の15.3%を占めている。ファーウェイの専利面での実績は、中国企業がこの分野で著しい進歩を遂げていることを物語るものである。