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広州知的財産権裁判所 2020年度のイノベーションに対するサービス提供・保障の十大典型判例を発表

時間:2021-01-29

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広東広州知的財産権裁判所が1月7日に記者会見を開いた。黎熾森副所長が2020年度広州知的財産権裁判所のイノベーションに対するサービス提供・保障の十大典型判例を発表し、2020年度広州知的財産権裁判所の技術系案件の裁判状況を紹介した。

技術系案件の裁判状況について、昨年新規受理した各種専利案件は6905件で、裁判所全体の案件受理数の50.26%を占め、4526件の裁判を終了し、新規受理案件数の65.54%を占めた。内訳は、特許案件が551件で7.97%、実用新案案件が1323件で19.16%、意匠案件が4881件で70.68%、専利にかかわるその他の案件が150件で2.19%を占めた。新規受理案件に係る金額は合わせて18.5億人民元に達した。

その他、技術秘密係争案件38件、集積回路レイアウト設計係争案件1件、植物新品種の権利係争案件2件、コンピューターソフトウェア係争案件398件の裁判を終了した。国際的な知的財産権係争の解決の「最適地」構築が一歩前進し、外国、香港、マカオ、台湾に関わる計382件の係争案件が年間で受理された。

黎熾森副所長は『広州知的財産権裁判所のイノベーションに対するサービス提供・保障の十大典型判例(2020年度)』を発表した。

今回発表された判例は主に専利係争案件で、6件は特許、実用新案にかかわる技術系専利民事案件、1件は意匠権侵害行為保全案件、1件は専利行政係争案件、1件はコンピューターソフトウェアにかかわる開発契約及び売買契約係争案件、1件は植物新品種の権利係争案件である。

十大典型判例は家電、通信、化学工業、太陽光発電、人工知能、環境保護技術とソフトウェア開発、植物新品種などの分野に及んでいる。その中で、華為技術有限公司と捷普電子(広州)有限公司、所楽太陽能科技(上海)有限公司、広州所楽機械技術コンサルティング有限公司の特許権侵害係争案件は太陽光発電に属する新エネルギー分野に関連するものであり、原告の1000万元超の訴訟請求額が全額支持されている。

四川台沃種業有限責任公司と清遠市農業科技普及サービスセンターの植物新品種の権利係争案件は、法に基づき育種者の合法的な育種活動を保護し、優良種の普及を奨励するものであり、農業の品質や効率と利益及び競争力の向上にも資する案件である。