先頃、最高人民法院が昨年からの知的財産権分野の注目点を公表した。うち知的財産権法廷が行政区を跨いで知的財産権案件を管轄すること、知的財産権民事、行政、刑事案件裁判の「三合一」（訳注：一つの裁判廷で三種類の案件を審理すること）を引き続き推進することが大きな関心事となっている。

情報によると、最高人民法院は知的財産分野における注目点を二つの面に分けている。まず司法解釈と司法政策の面では、2017年1月10日に「商標権の権利付与及び権利確認に関する行政案件の審理における若干問題についての最高人民法院の規定」が公布され、2017年3月1日より施行された。

知的財産権司法改革の面では、集中管轄方式を採って知的財産権裁判の専門化レベルを高め、裁判の基準を統一するために、最高人民法院は全国初の地域を跨いで管轄する知的財産権法廷である重慶市両江新区知財法廷をサンプルにして、他の地域でも同様な知財廷の設立の可能性を検討し、2017年1月に「南京、蘇州、武漢、成都市の中級人民法院に専門裁判機構を設立し、地域を跨いで一部の知財案件を管轄することについての最高人民法院の同意書」を作成して公布した。現在、南京、蘇州、成都、武漢などの知財廷が既に設立されている。また、最高人民法院は知的財産権の民事、行政、刑事案件裁判の「三合一」を引き続き推進し、今年上半期に各省人民法院の「三合一」実施案に対する審査と配置を完成する予定である。