中国の国家知識産権局、最高裁判所、最高検察庁、警察庁、市場監督管理総局が11月22日、『知的財産権鑑定作業の連携の強化に関する意見』を共同で公表し、知的財産権鑑定作業体制の完備化、法執行部門と司法機関の連携の深化などについて具体的な措置を打ち出した。
『意見』は、知的財産権鑑定作業体制を構築、改善し、知的財産権鑑定の質と信頼性を向上させ、法執行と裁判において鑑定のポジティブな働きを十分に発揮させ、知的財産権の管理・法執行部門と司法機関の知的財産権鑑定作業における連携を深化させ、全面的な知的財産権保護を強化すると強調している。
『意見』は10項からなり、主に知的財産権鑑定作業体制の構築と完備化、協議メカニズムの構築と健全化、情報共有メカニズムの健全化、人材のトレーニング・養成の強化、鑑定機関整備の規範化、業界信用システム整備の強化など六つの方面について規定している。また、知的財産権鑑定について定義し、知的財産権鑑定とは鑑定人が科学技術又は専門的知見を駆使して知的財産権行政・司法保護における専門性が高い技術的問題について鑑別、判断した上で鑑定意見を提供することとしている。知的財産権鑑定は主に専利、商標、地理的表示、営業秘密、集積回路配置図設計など各種の知的財産権紛争における専門性が高い技術的問題の解決に用いられる。
知的財産権鑑定作業連携の関連メカニズムについて、『意見』は、国家知識産権局、最高裁判所、最高検察庁、警察庁、国家市場監督管理総局が協議メカニズムを構築し、完備化させ、情報共有メカニズムを完備化させ、知的財産権鑑定機構と鑑定人のトレーニングと養成を共同で強化し、知的財産権鑑定機構の専門性と規範化を共同で推進し、業界の自主規制を強化することなどを明確にした。
また、知的財産権鑑定機構の選出・推薦メカニズムを構築し、知的財産権鑑定機構リストを作成して、知的財産権鑑定基準を満たした鑑定機構をリストに掲載、発表して、行政機関、司法機関、仲裁調停組織などの利用に供するとしている。
今後、国家知識産権局は最高裁判所、最高検察庁、警察庁、国家市場監督管理総局と協力関係を深化し、政策面から知的財産権鑑定作業の指導を強化して、全面的な知的財産権保護体制の構築、知的財産権保護の全面的な強化に強固な基盤を提供するよう促す。
国家知識産権戦略網から翻訳。