広州知的財産権裁判所の王海清所長は、2021年12月30日、広州知的財産権裁判所が2021年11月30日までに新規に受理した各種案件は1万3362件、終了した案件は1万2561件で、それぞれ前年より10%と24.71%増加し、また訴訟前の調停手続きを活用して調停協議を行い、訴訟を取り下げた案件は1648件で、前年より154.7%増加したと紹介した。
専利権紛争案件5118件終了
2021年1月1日から11月30日までに終了した各種専利権紛争案件は5118件で、前年より48.61%増加した。このうち発明専利、実用新案、意匠の紛争案件はそれぞれ346件、963件と3721件であった。
広州知的財産権裁判所は先進技術分野の知的財産権保護を強化し、情報通信、人工知能、バイオ・医薬、先端機器の製造、新材料・新エネルギー、植物新品種などの先進技術分野とハイテクにかかわる紛争の裁判を全面的に強化し、重大な発明、イノベーションの保護に力を入れ、法により権利侵害行為を適時に制止し、懲罰的賠償措置を積極的に適用して、全力を挙げて重大な科学技術革新に司法の保障を提供している。
商標権紛争案件が55.19%増
公正な競争に対する保護を強化し、市場の法的環境を保護するため、広州知的財産権裁判所は法に基づいて商標の模倣、フリーライドなどの権利侵害行為を厳しく罰し、馳名商標、著名ブランド、老舗などの保護の強化を続けている。2021年11月30日までに終了した各種商標権紛争案件は478件で、前年より55.19%増加した。
不正競争行為の制止に注力し、2021年11月30日までに裁判終了した不正競争紛争案件は109件で、前年より60.29%増加した。また、営業秘密の保護を強化し、法に基づいて各種の営業秘密侵害行為を厳しく罰している。
文化財の保護を強化し、法に基づいて著作権者の合法的権益を保護している。2021年11月30日までに、各種著作権紛争案件7284件を新規に受理し、6143件を終了した。
1万1128件をオンライン受理
広州知的財産権裁判所は裁判方式と管理メカニズムの改革を全面的に深化させた。案件受理の改革に踏み込み、オンライン受理、オンライン審理、電子送達、案件書類のオンライン閲覧などを通じて司法の透明性を全面的に高め、2021年11月30日までにオンライン受理件数1万1128件、電子送達5405回、
訴訟文書送達3万6896通を完了した。訴訟前の調停のニーズに応じ、訴訟前の調停手続きの適用案件6671件を受理し、終了案件のうち調停成功率は33%に達している。複雑度による案件の分類処理にさらに踏み込み、意匠案件の一審の迅速裁判手引きを制定し、迅速裁判手続きを利用して一審1441件、二審5137件の裁判を終了した。裁判終了までの平均日数はわずか98日と61日であった。技術調査を全面的に強化し、技術調査官が一年を通して審理に参与した案件は705件で、前年より6.4%増加した。遠隔訴訟サービスプラットフォームの構築を全面的に推進し、仏山や東莞などに4カ所の優秀裁判官オフィスを設置した。
広州知的財産権裁判所は全面的な知的財産権保護体制の構築に積極的に参与し、一年間で知的財産権行政紛争案件25件を終了した。各知的財産権管理部門との意思疎通を強化し、広東知的財産権紛争調停センターの設立を計画して、知的財産権の多元的紛争解決メカニズムの改善に全力を挙げている。